翻訳という仕事

あまり宣伝はしていませんが、ビジネス系、特に金融関連の翻訳が、生業の一部です。

 

この仕事、会社員をしている自分から、仕事として多く手掛けてきたのですが、銀行員でありながら、投資顧問、信託、保険、不動産等、広い範囲の業務を手掛けた(有り体に言えば、やらされた)こと、そしてその後米系の資産運用会社に入って、いわゆる資産運用(アセットマネジメント)系の仕事に就いたこと、そしてその後、半分外資(日米折半出資)の保険会社で、保険関係の英語に触れたこと、これらがすべて役立っています。

 

そういう意味では、自分の経験を存分に活かせる仕事です。

 

一方、そうはいっても、毎回翻訳する内容は、どれひとつとして同じものはないので、分からないことも沢山でききます。勉強しないとアウトという厳しい世界でもあります。

 

そして文章力。こちらは、何年やってもなかなか自信がつかない。でも、締切があるから、何とか精一杯のところで時間内に訳文を絞り出さなければならない。ここが苦しいです。

 

お金の面で言うと、(まだやっていませんが)出版翻訳で、ベストセラーでも翻訳する機会がないと、あまり効率の良い働き方ではないかもしれません。セミナーのように、話したコンテンツをDVDにして再販できるという代物ではないですから。

 

しかし、世の中の人が知らないことを、自分が媒体になって知らしめるということの喜びはあり、多くの翻訳者は、これがあるので、徹夜仕事でも歯を食いしばれることがあるのではないでしょうか。一方で、そういうおもしろさはあまりないけど、地味に確実に稼ぐという意味では、専門分野の翻訳をコツコツやるという生き方もあります。

 

好きなことを、自分のペースでやりたいという人には、お勧めかもしれません。

 

山岡洋一「翻訳とは何か」翻訳者を目指すなら必読です!